ゼネラル・ダイナミックス
F-111 アードバーグ


F-111は世界初の実用可変翼戦術戦闘機であった。
開発時にF-111A・F-111Bが製作された。A型は空軍向け、B型は海軍向けである。それぞれ1964・1965年に初飛行を行った。
しかし、海軍はその後、その重量ゆえ空母での運用は困難として採用を見送った。(その割に代わりに開発したF14のほうが重いのはご愛嬌)
一方空軍では短距離離陸性能・低空侵攻能力を求められ、その両立を図り可変翼を採用した。
同機の特徴としてコクピットが並列である事が挙げられる。また緊急時の脱出は通常の射出座席ではなくパイロットの搭乗しているコクピットモジュールを機体から打ち上げるようになっている。
F-111が最も活躍したのは先の湾岸戦争であった。
初陣であったF-15Eやステルス機のF-117が目立ってしまい、F-111の活躍は埋もれてしまった。
しかし、実際は作戦に参加した戦闘機の中でで最も多くの地上目標を撃破したのは他でもないこのF-111である。
F-111から派生したEF-111レイブンとともに多大な戦果を挙げたのである。
現在、米空軍のF-111は全機が退役しており存在するのはオーストリラリア空軍の保有するF-111のみである。
EF-111も有能な機体ではあったが、整備コストが高いことからF-111と共に退役している。
ちなみに、写真の奥から2機目だけEF-111レイブン

製造元:General Dynamics Corporation.
パワープラント:
A/E型 プラット&ホイットニーTF30-P103
ターボファンエンジン 2基

推力(アフターバーナー時・1基あたり):
A/E型 8325kg(18500ポンド)
D型 8820kg(19600ポンド)
F型 11250kg(25000ポンド)
全長:22m 全高:5.13m 全幅:11.9m〜19m
最高速度:マッハ2.5(F型) 上昇限界:18200m(60000フィート)
航続距離(外部燃料搭載時):5740km
空虚重量:21365kg 最大離陸重量:45000kg
最大兵装搭載量:11250kg 乗員:2名
単価:7500万ドル 生産数:563機