アメリカ
アーレイバーク級ミサイル駆逐艦

(アメリカ海軍公式HPより)

48隻就役済みで今なお建造中であり、発注済みも合わせると60隻を超える第二次大戦時の戦時急造艦を思わせる大量建艦を行っている駆逐艦。(2005年12月現在)
当然、アメリカ海軍の現在の主力艦。
スープールアンスにイージスシステムを無理に追加したタイコンデロガと異なり、最初からイージスシステムの搭載を前提とした設計なので無理は無い。
タイコンデロガより全長は短くなっているが、幅は増している。全体としてはタイコンデロガのほうがずっと大きいのだが、フォークランド紛争の教訓から軽合金の使用をやめ、材質を鋼に戻したので排水量にそれほど差はない。艦型はステルスを意識したため傾斜している。
建造時期でフライトT、フライトU、フライトUAに分けられるが、フライトTとUに外見上の差はほとんど無い。横から見ればわかる人はわかるという程度の差はあるが。フライトUAはこれまでの運用の教訓から、やはりこの大きさの艦にヘリコプター格納庫が無いと不便ということで、ヘリコプター格納庫が追加され、それに伴ってフェーズドアレイレーダーの位置もかえられている。
フライトUAの外観の差異としては、ヘリコプター格納庫の他に、ハープーン発射管の撤去があげられる。さらに最近のものはファランクスも廃止された。
これは経費削減の一環でもあるが、ファランクス廃止には異論も多い。
姉妹艦に日本の「こんごう」型と「あたご」型がある。

写真で後方に写っているイージス艦はスペインの「アルバロ・デ・バサン」級。
現在、イージスシステムを搭載した艦を保有するのはアメリカ、日本、スペイン。建造中が韓国、ノルウェー。設計中がオーストラリア(2005年末現在)
大きさとしては排水量ベースで、あたご(日)>タイコンデロガ(米)≒こんごう(日)>アーレイバーク>>KDX-3(韓)>アルバロ・デ・バンサ(西)>フリチョフ・ナンセン(ノ)、となります。データは「世界の艦船別冊 世界の海軍2005-2006」
オーストラリアの艦はアーレイバークより少し小さめの大きさのようです。

ちなみに、どーでもいいけど艦名になったアーレイバークさんは海上自衛隊の戦力補強に尽力し、海自にターターシステム供与を行った人だったりします。

以下はフライトUA
満載排水量 9,200t
主要寸法
(長さ、幅、喫水)
155.3x20.4x6.3m
速力 32kt
武装 127mm単装砲/1基
トマホーク/SM-SAM/SUM兼用VLS/2基96セル
3連装短魚雷発射管/2基
哨戒ヘリ/2機
定員 366名