アメリカ
スプールアンス級駆逐艦

(アメリカ海軍公式HPより DD985 Cushing)

全31隻がインガルス社に一括発注された量産駆逐艦。
満載排水量8000tという当時としては異例の巨体はソ連の原潜に対抗するため、能力の向上を計った結果である。
この余裕のある船体からキッド級ミサイル駆逐艦とタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦が生まれた。
フォークランド紛争前に1隻を除いて全艦就役していたので軽合金を使用している点や、CIWSが後付である点など、古さを感じさせる点も多い。アーレイバーク・フライト2A級の竣工によって順次退役中。しかし、建前上の後継はDD(X)。
当初は艦首部に自衛隊が使用しているのと同じ8連装SUM発射機を装備していましたが、ソ連原潜の脅威が減少した結果、その大型の船体をいかした「トマホーク発射プラットフォーム」として期待され、SUM発射機の脇に箱形発射機を積んだ艦と、VLSに変更された艦に分かれ、箱形発射機を搭載した艦は早くに退役しています。
アメリカ海軍に一時代築いたといって良いでしょう。

写真は横須賀のカッシング。
最後まで現役にとどまったスプールアンス級となったが、2005年10月に退役した。

以下はVLS装備艦
満載排水量 8,040t
主要寸法
(長さ、幅、喫水)
171.7x16.8x5.8m
速力 33kt
武装 127mm単装砲/2基
トマホーク・SUM兼用VLS/1基61セル
ハープーンSSM4連装発射管/2基
シースパロー短SAM発射機/1基
20mmCIWS/2基
3連装短魚雷発射管/2基
21連装RAM発射機/1基
哨戒ヘリ/2機
定員 319〜339名