グラマン
X-29


X-29はその特異な形状が印象に残る機体である。
これは前進翼の研究のための機体であり、世界に2機だけ生産された珍機でもある。その研究プログラムは1984年から1992年まで実施された。
前進翼機の特徴はその形状だけではない。
航空機は飛行中翼端がめくりあがる。通常の後退翼機ならば失速しやすくなったり、揚力が低下する。
しかし前進翼機はめくりあがり方が後退翼機とは逆になる。(つまり、進行方向に向かってめくりあがるということ。)
これによって後退翼機とは逆に揚力が増加し、機動性が向上する。
しかし、欠点もある。翼の強度が十分でないと、ねじれて破損するという危険があるのだ。
X-29はF-5をベースに製作され実験・研究に重点をおいているために武装はなく、電子機器の搭載もほとんどないらしい(そもそもレーダーも積んでいないF-5に実験機だからといってレーダーを積むのも変な話なので、当然だが)。
前進翼機として有名なのはほかにもロシアのスホーイ S-37が存在する

製造元:Grumman Aircraft Corporation
パワープラント:General Electric F404-GE-400 1基
出力:16000ポンド
全幅:8.3m 全長:16.4m 全高:5.1m
空虚重量:13600ポンド 離陸重量:17600ポンド 上昇限界:50000フィート
最高速度:マッハ1.6 滞空時間:1時間 単価:4350万ドル
初飛行:
1号機/1986年12月14日
2号機/1989年5月23日