パナビア
トーネード
パナビア・トーネードはイギリス・西ドイツ・イタリアの共同開発の可変後退翼戦闘機であり、同じ可変翼機であるF-14
トムキャットよりもはるかにコンパクトな設計になっている。
そのはじまりは1968年、イギリス政府の提唱で始まったトーネード開発プロジェクトであった。
3カ国でパナビアという会社が設立され開発が始まった。トーネードは計画名称をMRCA(多任務戦闘機)と呼ばれており、低空侵攻、対艦攻撃、制空、要撃など多くの任務を要求された。
そのため、同機の開発には様々な苦労が付きまとったようである。
たとえば、機体をコンパクトにまとめるためにもエンジンは小型で高推力のものが必要であり、また燃料タンクも小さくする必要から燃費をおさえる必要があった。
トーネードはSTOL性能にも長けており、翼には出来る限りの高揚力装置・スピードブレーキが2枚・逆噴射機構など、が装備されており、着陸滑走距離は370m・離陸滑走距離は700mというのは驚きである。
同機に3つの型があり、IDS(攻撃型)・ADV(全天候迎撃型)・ECR(電子線機)。IDS(攻撃型)は慣性航法装置、ドップラー・レーダー、地形追随装置と自動操縦装置などを装備している。
ドイツ海軍・空軍合わせて約300機を購入、イタリア空軍は100機を購入している。
もう一つのADV(全天候迎撃型)は機首にフォックスハンター対空レーダーを搭載しており、英空軍ではライトニングの後継機として開発された。
ECR(電子線機)は機関砲を取り外し前方監視赤外線装置・ジャマーポッドなどが装備される。
写真はイギリス空軍Tornado F.Mk3(Tornado ADVの量産機)。
製造元:Panavia Aircraft GmbH 所在地:Am Sldnermoos 17, 85399 Hallbergmoos, Germany |
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パワープラント:RB-199 2基 推力:8700ポンド(ドライ)・14480ポンド(アフターバーナー時) |
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全幅:13.9m(後退角最小)・8.6m(後退角最大) | ||
全長:16.72m | 全高:5.95m | 翼面積:26.6u |
空虚重量:13890kg | 最大兵器搭載量:9000kg | 乗員:2名 |
最大離陸重量:28000kg | 最高速度:マッハ2.2 | |
上昇能力:2分以内に30000ft(9150m)まで到達可能。 | 航続距離:3900km | |
武装: 27mm砲 2門 対レーダミサイル HARM・ALARM 空対空ミサイル サイドワインダー 対戦車ミサイル マーべリック など。 |
パイロット席