アメリカ
アイオワ級戦艦

(主砲を斉射するアイオワ)

歴史上最後まで現役にとどまった戦艦。
アイオワを除く3隻はすでに退役しており、アイオワは予備艦となっているが、アイオワも記念艦になる日は近いと言われる。
竣工当初の仮想敵は当然、日本海軍の戦艦であり、建造中とされた戦艦(大和、武蔵のこと。当時は極秘)に対抗するために設計された。
主砲が16インチ(40cm)砲とされたのは、大和が46cmだということを掴んでいなかったためでもある。
パナマ運河航行にこだわったため、全幅のわりに長い全長となり、荒天時の復原性は悪化している。また、その船体のせいで大和以上に防御に難があったとも言われる。
イギリスの戦艦と演習を行った際に荒天となり、イギリス戦艦の倍は揺れたという逸話もある。
3番艦ミズーリは歴史の教科書に出てくるように日本の降伏文書調印の場となった。

戦後、一度は予備艦となるも、朝鮮戦争で復帰、後に再び予備艦となり、ニュージャージーはベトナム戦争でも復帰して艦砲射撃を実施した。
ベトナム戦争後は再び全艦予備艦となるも、当時のレーガン大統領の掲げた「600隻艦隊構想」で水上打撃力の中核として近代化改修を実施。
現役に復帰し、湾岸戦争では艦砲射撃、トマホークの発射を行った。
更なる改修計画も立てられたが、冷戦の終結でまた予備艦になり、アイオワを除いて記念艦になってしまった。
しかし、安価で扱いの楽な艦砲を再評価して見直す動きが世界的にあるので、ひょっとすると予備艦のまま残れるかもしれない。
・・・ムリだろうな。費用対効果低すぎて。

ニュージャージー第二次改装後(湾岸戦争参戦時)
満載排水量 59,300t前後?
主要寸法
(長さ、幅、喫水)
270.53x32.95x11.58m
速力 33kt
主要武装 50口径16インチ砲三連装砲塔/3基(前2、後1)
38口径5インチ連装砲/6基(片舷3基)
20mmCIWS/4基
ハープーンSSM4連装発射管/4基
トマホークSLCM4連装発射機/8基
定員 1058名+海兵隊40名