ボーイング(マクダネル・ダグラス)
AV-8B ハリアーU


AV-8B は2代目ハリアーの代表機であり米海兵隊に配備されている。
2代目ハリアーは他にもGR.Mk5・GR.Mk7とありこれは英空軍に配備されている。
また、同機は現時点で唯一の実用V/STOL機である。(VTOLとは垂直離着陸、STOLとは短距離離着陸の意である。)
このV/STOL性能を実現させたのはロールスロイス製ペガサスエンジンにある。これは4つのノズルを持ち各ノズルが最大98.5°まで方向が変わる。
V/STOLの利点は、例えば戦場において空港の長い滑走路は格好のターゲットになり破壊される恐れがある。しかしV/STOLは極端に言えばそこらの空き地でも運用が可能である。これほどの実戦での利点はない。
ただし、VTOL垂直離着陸を行うと燃料を大量に消費し航続距離の低下を招く。それだけではなく兵装搭載量も最大時の約50パーセントにまで落ち込む。そのため通常はSTOL(短距離離着陸)で運用される。
ハリアーUは1984年、米海兵隊を先頭に配備が始まり、イギリス空軍、スペイン海軍にも配備されている。
初代ハリアーとの主な違いは複合素材の使用・ノズルの改善などで基本はほとんど同じである。

製造元:McDonnell Douglas Aircraft
パワープラント:ロールスロイス製ペガサスMk105エンジン 1基
全幅:9.25m 全長:14.36m 全高:3.55m
最大速度:967km 空虚重量:6336kg 航続距離:900海里(約1600Km)
最大兵装:9000ポンド(約4トン) 哨戒時間(基地から100海里):3時間
最大燃料搭載量:3519kg(内部搭載量)・7180kg(外部燃料含む)
兵装:25mm機関砲(固定)
500ポンド爆弾・AIM-9L/M サイドワインダーなど